実は私、おじいちゃんに弱いんです。渋さと可愛さを兼ね備えた彼らの魅力たるや・・・!(ちなみに少年もお兄さんもおじさまも好きです)
私のお気に入りおじいちゃんのひとり、クリント・イーストウッドが「グラン・トリノ」以来10年ぶりに監督・主演を務めた作品ということで、これは観ないわけにはいきません・・・!
映画情報
運び屋 / The Mule
★★★★2018年 / アメリカ / クリント・イーストウッド監督
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87歳の老人がひとりで大量のコカインを運んでいたという実際の報道記事をもとに、長年にわたり麻薬の運び屋をしていた孤独な老人の姿を描いたドラマ。家族をないがしろに仕事一筋で生きてきたアール・ストーンだったが、いまは金もなく、孤独な90歳の老人になっていた。商売に失敗して自宅も差し押さえられて途方に暮れていたとき、車の運転さえすればいいという仕事を持ちかけられたアールは、簡単な仕事だと思って依頼を引き受けたが、実はその仕事は、メキシコの麻薬カルテルの「運び屋」だった。(映画.comより抜粋)
感想
まず、役柄のせいもあるかもしれないですが、だいぶよぼよぼ感、おじいちゃん感が増したものの、イーストウッドおじいちゃんが元気そうで安心しました。そして相変わらずかっこよくてかわいくて渋い。嬉しい。
今回のイーストウッドの役どころは、仕事ばかりで家族を省みず、90歳にして仕事を失い、ようやくその事実や家族の大切さに気づき、どうにか失った時間を取り返そうとするアールおじいちゃん。
上述のとおりよぼよぼのおじいちゃん(かわいい)なのに、銃を持った若者にも物怖じせず説教したり、ピンチのときも機転を利かせて回避したり、なんだかんだみんなに好かれちゃったりで、大変魅力的です。
イーストウッド作品らしい渋さもあり、おじいちゃんならではのユーモアにほっこり笑える。90年生き、実際に後悔しているからこその言葉たちも、ジョーク交じりに言うから重過ぎない。
イーストウッドの私生活については全然知らないですが、もしかしたら映画界で華々しい活躍を見せる陰に、家族に対する後悔とか、アールと通ずるところがあるのかな、と思わせます。
「運び屋」をやることでお金を手にし、色んなものを買うことができたアールですが、時間だけは買えない、取り戻せない。映画に関わらず様々な作品で言われていることですが、改めて考えさせられます。そういった意味で、この映画はクライム映画というより、家族についての物語という要素が強い気がします。
あと、私の好きな俳優さんの一人、マイケル・ペーニャが出ているんですが、まじめなペーニャも大変可愛いです。すきです。
いつか「おじいちゃんが魅力的な映画5選!」とかやりたい。
(9 Mar. 2019 / @劇場)